猛暑日でもマスクは外せません

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神戸は連日30度を超える暑さで、早くも真夏が来たようだ。でも街行く人の大半はマスクをしている。猛暑のなかで、マスク着用率は少し下がったと思う。しかし下がったと言っても、99.9%が95%に減った、程度のものだけど。
95%。100人とすれ違えば、5人は僕と同じ、マスク未着用ということだ。僕はこの5人に、心の深いところから親しみを感じます。それと同時に、彼らからすぐに目をそむけるようにしている。顔をさらして歩くというただ当たり前のことをしているだけなのに、彼らは(僕らは)多くの視線にさらされる。そういう視線の負担を少しでも減らしてあげたいから、少なくとも僕は彼らを見つめない。それは僕のちょっとした配慮であり敬意なんです。

「先生、前の記事で『マスク社会になってよかったこと』って書いてましたよね。タバコのポイ捨て、痰吐き、ガムの吐き捨てが減って、街の美化につながった、って。
私、某製菓企業に勤めていますが、コロナになって売り上げ激減です。マスク社会とガム、これは相容れないですね。コロナのおかげで儲かった会社もあるでしょうが、逆にコロナでダメージを受けた会社もある。旅行業とか化粧品屋とかね。うちもそうです。コロナでひどい目にあいました。
そもそも私たち、なぜガムを食べるのか。子供なら「甘くておいしいから」って答えると思います。でも大人がガムを食べるのは、そうじゃないんですね。味よりは、口腔衛生とか口臭を意識してとか、身だしなみの意味合いが大きいんです。
でもコロナが来てマスク社会になって、顔を隠したコミュニケーションが標準になった。口元や歯並びを見られることはないし、マスクに隔てられて自分の息、他人の息がお互い遠くなった。おかげで、ガムでケアする必要がなくなったんですね。
化粧品の売り上げが落ちたのは当然でしょうね。私のなかで『マスク社会になってよかったこと』をあげるとすると、化粧しなくて楽、というのは間違いなくランク入りします。
あとね、先生、女性の立場から言わせてもらうと、“変なおじさん”がいる限り、私たち女性はマスク外せませんよ。マスクなんて意味がないって、私も知っていますよ。でも、知らない人っているんです。コロナ脳の変なおじさん。そういう人が私みたいな女性相手に怒鳴りつけるんです。「こら!マスクしろ!」って。強そうな男の人に対してはそんなこと言わないくせにね。マスクをすることっていうのが一応正義になっていて、その正義を振りかざして立場の弱い女性や子供なんかに、大声で怒鳴りつけて、ストレスを発散してる。最悪です。
私だって、こんな30度超えてる暑い中で、マスクつけて歩きたくないですよ。死ぬほど苦しいですよ。頭おかしいなって我ながら思っています。でも、仕方ないじゃないですか。みんな外してくれたら、私もすぐに外しますよ。でも誰も外さないんです。泣きたくなりますよ。この暑い中で、みんな我慢して全然外そうとしないんです。だから私もどうしようもありません」

チキンレースみたいやね(笑)熱中症で死ぬ、というところまではいかないだろうけど、「暑くて死ぬほど苦しい」というのは、誇張でもなく真情だろうね。
気持ちは分かる。変なおじさん、いるよね。志村けん以外にも(笑)だとすると、まず男から外す、っていうのが女性を救う意味で助けになるだろうけど。
うーん、でもどうかな。
世の中変なおじさんばかりではないでしょう。千人に1人、万人に1人の変なおじさんを持ち出して、その人のせいで「マスクが外せない」って言ってるけど、ちょっとバランス感覚が危ういかな。変なおじさんのためにそこまで頑張って汗水たらすこと、ないと思うよ(笑)
厳しい言い方をするようだけど、結局同調圧力に屈してるのよ。「みんなしてる。じゃ私もしておこう」この女性だけではなくて、世の中の人(ほぼ)全員がこの考え方をしている。だから誰も外せなくなった。バカげたチキンレースみたいになってしまった。
他人がどうのこうのじゃないよ。自分がまず外す。
これができれば、マスク社会なんてすぐに崩壊するはずなんだけどね。

「某企業の営業担当で働いています。先生、これ、コロナ前からのことですが、営業職というのは、もともと気違いじみたところがあるんですよ。たとえば取引先にご挨拶に行くとき、真夏でもピシッとスーツを着る。そんなの当たり前でしたよ。最近でこそクールビズって言いだして、半袖のYシャツ、ノーネクタイでオッケーみたいになってきましたが、35度の真夏日でも背広をきちんと着て取引先を回る。営業ってそういう人種なんです。取引先の人が『この暑い中で大変ですね』って言ってくれて、こちらを信用してくれたり、何かしら有利な取り計らいをしてくれれば、真夏の暑さぐらいは何でもない。そういうふうに思っています。
そういう営業職からすれば、今、真夏にマスクをするぐらい何でもないですよ。マスクをすることで取引先が「きちんと感染症対策しているな」と思ってもらえるならやりますし、取引先がコロナの嘘に気付いている人で「マスクなんかするな。顔をきちんと見せて話すのがマナーだろうが」という考え方の人なら、もちろん外します。
男から外すべき、というのは、確かにそうでしょうね。そうしないと女性は外しにくいでしょうから。でも現状、私は無理です。外せないですね。だって、世間の多数がマスクしてますから。外せるのは「マスクは失礼」と考えている取引先の人と会うときだけです。言うまでもなく、こういう人は極めて稀です」

営業職はもともとコロナ前から狂気。真夏にスーツは当たり前だった。そこにマスク一枚加わることくらい屁でもない。
おもしろいですね。こういう発想はなかった。ただ残念ながら、ここでもやはり、男からマスクを外すというのは難しいようだ。
以前にも言ったけど、僕はマスクに関してはあきらめています(笑)シェディングの問題もあるから、接種者はむしろマスク着けといたらいいぐらいに思っています。
去年も2年前も、みなさんマスク着けたまま乗り切りました。二度あることは三度あるで、今年もまた、なんだかんだ言いながら、マスク着けたまま過ごすんでしょうね。

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