有機ゲルマニウムと癌

【症例】80代男性
【現病歴】
息子が語る。
「2年前に腎臓癌を発症しました。抗癌剤や手術を避け、食事の改善などで様子を見ていましたが、癌は特に小さくなるわけでもなく、親父も弱気になっていました。そこに主治医からオプジーボを勧められ、治療を受けることになりました。5回やりましたが、受けるたびに元気がなくなりました。食欲がなくなり、ついには水を飲むのも困難になりました。
5回目をやったのがつい2か月前です。でもいまだに吐き気がして、食事もほとんど摂れず、やせ衰えています。
副作用については、主治医から事前に聞いてはいました。免疫系が乱れたり、食欲が低下する可能性は聞いていました。しかしこれほどまでとは、という印象です。治療前にはご飯が食べれていて、それなりに元気でした。その落差を思うと、治療を受けたことが果たしてよかったのかどうか。。。
癌が胸椎に転移していて、それが神経を圧迫して、足の力が入らないときがあります。
もう末期ということになるでしょうが、本人は生きたいと思っています。だからこそ、オプジーボ治療も受けたんです。だいたいぐったりしていますが、それでも多少調子のいいときには歩行訓練さえします。生きる気まんまんなんです。
何とかできることはないでしょうか」

転移を伴う腎細胞癌。ステージⅣで、まず末期と言って差し支えない。
オプジーボは日本人の開発者がノーベル賞を受賞したことで話題になったが、その薬価の高さでも話題になった。値段は販売当初よりは安くなったものの、1クールをフルで受けると、1千万円以上はかかる(75歳以上の高齢者は1割負担)。
「日本の医療財政が破綻しかねない」と言われるほど高価な薬だが、果たしてその価格に見合うだけの効果があるのだろうか?
上記の患者の様子を見ていると、”夢の新薬”とはなかなか言い難いようだ。

さて、どうしたものか。
癌専門医の定義からははずれるだろうが、個人的には、この患者は末期ではないと考えたい。末期というのは、生きる気力を失った状態のことを言う。「もう人生はいい。できれば安楽死させて欲しい。それが叶わないなら、せめて痛み止めで苦痛をなくして欲しい」そういうのが末期患者である。
その点、この人は食事が摂れなくて弱っているだけである。残った体力で歩行訓練までしようとする。生きることへの熱意を失っていない。なるほど、すでに遠隔転移があって癌の病勢は否み難いが、僕の定義では末期ではない。
ぜひ、この熱意に応えたい。
さて、どうしたものか。

まず、何をおいても有機ゲルマニウムである。「万病に効くゲルマニウム」ではあるが、浅井一彦先生は自身の開発したアサイゲルマニウムを、何より、癌の特効薬であると自負しておられた。自著『ゲルマニウム讃歌』にこうある。
「アサイゲルマニウムは癌治療に欠くことのできないものである。良性腫瘍は言うまでもなく、悪性腫瘍によるすべての難病に必要である。ただし、癌と診断がつき次第、早ければ早いほど、その効果も大である。
特に癌の場合、一番悩まされるのは癌末期特有の”苦しみ”である。この苦痛をやわらげるために、多くは痛み止めを打ち続ける。この”癌の苦悶”を救ってくれるものは、アサイゲルマニウム以外にない。
例えば64歳男性。余命6か月と医師から診断された肺癌患者だったが、アサイゲルマニウムを服用し始めたところ、6か月も過ぎ、途中、風邪をひいて「今度はダメか」と心配させられたが、一年を生き抜き、主治医から「生きているのが不思議だ」と言われたケースがある。
この患者は結局ゲルマニウム服用開始から1年7か月目に夏風邪をこじらせて喘息発作を起こし亡くなったが、そのときも苦しみがなかった。”いっときは主人が病人であることさえ忘れさせてくれました”と家族の方から感謝された」
なぜ効くのか。そのメカニズムについてもよく研究されている。ゲルマニウムによってインターフェロン産生が亢進し、NK細胞やマクロファージが活性化することによるのだが、このあたりについてはここでは触れない。

さらに、痛みと来ればCBDオイルである。理想的には、THC入りのフルスペクトラムならアントラージュ効果から抗癌作用を期待できるが、日本では法律の縛りがあるから仕方ない。しかし普通のCBDオイルだけでも、癌転移巣の痛みの緩和に一定の効果が期待できる。
その他、ベンフォチアミン、マグネシウム、ケイ素あたりをお出しした。

1か月後、来院。
やはり、息子さんが語る。
「当初は粉のゲルマニウムを飲むことさえ、難しかったんです。最初は水にといて、それをかろうじて一口、という具合から飲み始めました。
すると日ごとに吐き気が治まってきて、食事が食べれるようになってきました。食べるペースも、細々と少しずつしか食べられなかったのが、今は普通に食べれています。当初は嚥下が悪くてサプリも飲めなかったのですが、飲めるようになりました。
ゲルマニウムは1日2gだったのですが、4gに増やそうかと思っています。
便通もよくなってきました。薬で無理やり排便するような具合だったのが、今は自然と出ています。
でも背中の転移巣については、神経の圧迫のせいで、歩行の具合はよくありません。痛みはありますが、トラムセット(鎮痛薬)とCBDオイルを併用してコントロールしています。
ただ、この1か月、調子ははっきり上向きです」

1千万円のオプジーボは、投与を受けるたびにどんどん弱っていった。
しかしゲルマニウムは、飲むたびごとに、どんどん元気になっていった。
もう答えは出たんじゃないかな。
1千万円だろうが1億円だろうが、抗癌剤というのは結局のところ、単なる、”値段の高い毒薬”なのよ。

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