普段何かとサプリを飲んで防御に努めてるおかげか、僕はシェディングってほとんど食らわないんだけど、おとついは強烈なの食らっちゃったな。旦那さん、奥さんともに4回目を接種した夫婦が来院されて、おまけに「今日の午前中インフルエンザワクチンを打ってきました」って人で、このご夫婦を1時間ほど診察した後、熱っぽいようなだるさを感じて「あ、やばい」と思った。いつもは1日の業務を終えてから弁当食べてブログを書き始めるんだけど、この日は食欲ゼロでしんどすぎてブログどころじゃなくて、すぐゲルマニウム、チャーガ、グルタチオン飲んで、待合室に置いてある水素発生器で水素を吸って、おなかにセルパワーを当てて、椅子に横になっていたら、気持ちよくなってそのまま寝てしまった。目が覚めたら夜の12時で、3時間も寝てしまったけど、すごくすっきりしてて、体が元気になっているのを感じた。「風邪は引き始めが肝心」っていうけど、これにならって言うと「シェディングは食らい始めが肝心」だね。小さな火種を侮ってはいけない。放っておくと大火事になって手が付けられなくなるから、最初の封じ込めが大切だ。
これ土曜日のことで、翌日の日曜日は休みだから別に体調崩してたっていいといえばいいんだけど、この日曜日は特別だから絶対に元気でいたかった。というのは、うちでお客さんをお招きしてバーベキューをする予定だったから。ホストが体調崩してたら、お客さんがしらけちゃうでしょ。だからちょっとした火種に対して消防車5台動員するぐらいの本気で体の回復に努めたわけです。
この日のゲストは、今やすっかり有名になられた『肛門科女医』佐々木みのり先生ご夫妻と、プロ棋士の今泉健司ご夫妻、神戸で歯科医院をされている藤原夫妻でした。みのり先生の登場は皆にとってサプライズで、「あのツイッターで有名な!?」「こんなところでお会いできるとは!」「お目にかかれて光栄です!」という歓声が飛び交った。みのり先生、今泉さん、どちらも大阪に住んでいて、しかも今泉さんの行きつけのカレー屋にみのり先生もよく行っているという不思議な一致があって、心理的な距離感が一気に縮まりました。
みのり先生夫妻のなれそめ(大学時代に軽音部の先輩と後輩だった)とか、みのり先生、歌が超絶うまくて演歌歌手になろうと本気で動いていた時期があって実際坂本冬美と同時期に歌番組のオーディションに受かったとか、他では聞けない話を聞かせてもらった。この前鳥集さんのライブに行ったけど、鳥集さんとみのり先生、どちらもしゃべれるし歌えるし、コラボしたらおもしろいんじゃないかな。
さて、僕はこの日軽く緊張していたんだけど、それは今泉さんと会えるからだ。僕の妻と今泉さんの奥さんが面識があって、その縁でこういう機会を得た。昔の記事でちょくちょく書いているけど、僕は将棋が好きなんです。
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万年級位者のヘボ将棋だけど毎日ネット対局しているし、YouTubeでも将棋関連の動画をよく見たり、棋士の書くブログとかSNSをフォローしている。特にどの棋士が好きという棋士がいるわけじゃないけど、プロ棋士という職業に、勝負の世界に生きている人自体に、深い敬意と憧れを持っています。特に今泉さんは、将棋ファンなら知らない人はいない有名人です。
プロ棋士を目指す全国の若者が集まり切磋琢磨する『奨励会』で、勝ち星を重ねて初段、二段と昇段し、さて、三段リーグへ。勝ち抜ければめでたくプロ棋士になれるものの、ここが「鬼が出るか魔が出るか」と言われるほどの最難関。多くの若者たちが年齢制限のため涙を飲んでプロの道を諦めていった。今泉さんもその一人である。奨励会を退会したあと、証券会社、レンタルビデオ店など仕事を転々とした末、介護職に落ち着いた。しかしそういう仕事をしながらも将棋への未練を断ち切れず、アマチュアとして各種棋戦に参加し、プロ棋士相手に互角の戦績をあげていた。『将棋ウォーズ』というネット対戦アプリがあるんだけど、そこでもプロ棋士相手に勝ちまくっていて、「一体誰なんだ?」と一部界隈で話題になっていた。「こんなに強い人を野に放置しているのは棋界にとって損失ではないか」プロ棋士編入試験の世論が盛り上がり、編入試験で勝ち越し、見事、プロ棋士への仲間入りを果たした。
https://www.youtube.com/watch?v=7gmlGkNVpqE
この『レジェンド』今泉さんが我が家に来るというのだから、僕としては興奮せずにはいられない。将棋界のさまざまな裏話を聞かせてもらいました。
タイムリーなことに、皆さんご存知のように今将棋界でちょっとした問題が起こっていて、これについての今泉さんの見解を聞くことができた。ただ、あまりにも過激なので、発言をそのまま紹介することはできません(笑)
「マスク未着用の定義があいまいすぎる。対局中にお茶を飲んだりお菓子を食べたりっていうことは当たり前にやっているのはオッケーなのにね。コロナがそこまで怖いならマスク着用、未着用の定義づけを細かくやっていくしかないけど、コロナってそんなに簡単にコントロールできるものなの?そもそもそこまでコロナが怖いなら対局自体不可能でしょ」
僕は将棋好きなんですけど、才能はありません。プロ棋士になるような人は才能があって、かつ、努力できる人だと思います。豊島将之とかすごい才能ですよね。
「奨励会時代、糸谷、稲葉、豊島(関西四天王のうち三人)とか、今全員A級だけど、彼らと指して感じたのは、そういう才能、持って生まれたセンスということで言うと、糸谷が圧倒的にずば抜けています。豊島は才能という点では糸谷や稲葉ほど恵まれていなかったけれども、彼はそれを補うだけのものを時間をかけて積み重ねた。だから今、糸谷や稲葉よりも上にいる。糸谷は四段時代からそんなに強くなってない。それでもA級にいる。もともと持ってるものが違うんです。糸谷が豊島並みの努力を続けていたら、藤井聡太の前に立ちはだかる壁になっていたかもしれない。
僕は41歳で『拾ってもらった』みたいな形でプロ入りした。才能では彼らにとてもかなわない」
でも藤井聡太に勝ったことがあるってすごいと思います。
「当時の藤井くんはまだ隙があった。でもそれから4年ほど経って、彼はとんでもない成長をした。トップ棋士相手に勝率8割以上をキープしているのは驚愕です。驚愕以外の何ものでもない。持っているものが違いすぎる。プロ棋士として情けない話だけれども、C2の棋士相手なら角落ちでも勝つんじゃないか。それぐらいにレベルが違います。きのうの広瀬戦もすごかった」
広瀬章人も強いですよね。
「あの人も僕のなかではバケモノですね。対局者心理っていうのかな、棋譜を見ているだけでは分からないけれども、実際に指してみて分かるものがある。
昔で言えば、村山聖先生。指していて『まったく勝てる気がしない』と思わせるような底知れなさがあった」
今泉さんの話に相槌を打つ僕の声は、「えー!」とか「うそー!マジで?」とか、ほとんど悲鳴に近かったと思う(笑)それぐらい興奮して聞いていました。
将棋ファンとして知っている話もあった。ネットで検索すればどんな情報も出てくる時代だから。それでも、その情報をプロ棋士の口から直接聞くと、別の話に思えるぐらい新鮮だった。将棋ソフトの不正使用疑惑の事件とか棋士のワクチン接種状況とか、強烈すぎてここには書けないぶっちゃけ話も多々あって、僕としてはただただ夢のような時間でした。
食べたり飲んだりがひと段落したとき、今泉さんが「もし今将棋盤があればひとつどうでしょう」と誘ってくれた。僕は飛び上がってしまった。喜びなのか恐怖なのか申し訳なさなのか、いろんな感情がない交ぜになって、とにかく飛び上がってしまった。「いや、プロ棋士の先生とそんなのやるなんて、恥ずかしいし申し訳ないし、もう何というか」としどろもどろになったけど、今思えばそんなに格好つけることもなかったな。アマチュアの人と指導対局することなんてしょっちゅうあるだろうから、下手な将棋は見慣れているだろう。こんな機会、絶対ない。恥ずかしがらずにやっておけばよかった。ただ、やろうにも将棋盤がなかった。次お会いしたときはぜひ一局お願いします。