はしか(麻疹)はいつから怖い病気になったのか?
以下の動画はアメリカの三つのテレビドラマ(いずれも1950年代から60年代に放映)から抜粋されたもの。”Measles, Back In The Days Before The Marketing Of The Vaccine”
三つのドラマに共通しているのは、はしかがごく軽い病気として描かれていることだ。それが当時の人たちにとっての常識だった。はしかは「子供がかかる通過儀礼としての病気」であり、「大人が騒ぎ立ててはみっともないもの」であり、女性にとって「顔にできたブツブツが引くまでの1週間は外に出たくない病気」であり、子供にとっては「大してしんどくないけど学校を休めるありがたいもの」に過ぎなかった。
しかし2020年に生きる今の我々には、その常識は通じない。これらのドラマを楽しむためには注釈が必要なほどに、僕らの認識は当時とかけ離れている。つまり、現代の我々は、はしかを非常に恐ろしい病気だと思っている。
CDCはこう言っている。
「はしかは罹患者の四分の一が入院を余儀なくされ、1000人に一人は脳炎を発症し、1000人に1,2人が死亡する、と。そして、恐ろしいはしかを予防するために、ワクチンを打て、と。
現代の我々はこういう宣伝にすっかり毒されている。「死ぬ可能性のある恐ろしい病気なのだから、ワクチンで予防しておこう」と誰もが思っている。
しかし本当にはしかはそんなに恐ろしい病気なのだろうか。
1950年代といえば、今から70年ほど前である。十年一昔といわれる現代にあっては、大昔のことのように思えるが、我々の祖父母世代が幼少期を過ごした時代である。生き証人はまだまだ身近にたくさんいる。手の届かないほど遠い昔というわけではない。
実際にみなさんのおじいちゃんおばあちゃんに話を聞いてみるといい。「おばあちゃんが子供のとき、はしかは怖い病気だった?」
記憶力のしっかりした人なら(かつ、ワクチン製造業者の不安煽動に毒されていない人なら)、何でもない病気だということを覚えているだろう。
確かに、当時の人たちははしかを「何でもない子供の病気」だと思っていたが、しかし同時に「大人がかかってはちょっとめんどくさい病気」だということも認識していたし、「子供のうちにかかっておけば一生かからない(二度なし現象)」ことも認識していた。
そこで、現代の我々にはちょっと考えつかない、以下のようなことも行われていた。
1958年5月4日米紙ピッツバーグプレスの記事より
本文「ドイツはしか(風疹)が流行しているため、あちこちで子供たちのお誕生日パーティーが中止になっている。しかし、はしかにかかったからこそ、パーティーをする必要があるかもしれない。医師らは妊娠初期にドイツはしかにかかると胎児に悪影響があることを発見したが、この病気は子供がかかっても症状はごく軽いものである。そこで多くの医師らが、女性は子供のうちにこの病気にかかっておき永久免疫を獲得しておく方がメリットがある、と考えている。
男児は成長して夫となるのだから、やはりできるだけ子供のうちにかかっておくことが好ましいと医師らは提唱している。そうすれば、夫が妊娠中の妻にこの病気をうつすことがないからである。
ニューヨークのレビットタウンに住むバーナード ジャフェ夫妻の家では、最近、二つのK族が集まってドイツはしかパーティーが開かれた。ジャフェ夫妻の5人の子供と、エイブラハム アズレー夫妻の3人の子供に、免疫をつけるためである。ジャフェ夫人は、最初にドイツはしかにかかった娘のリンがパーティーをやりたいと言ったとき、本当にやってもいいものかどうか、確信がなかったが、家庭医に相談したところ「ぜひやるべきだ」と推奨され、行うことにした。パーティーは大成功だった。出席者の全員がドイツはしかに感染した。この写真を撮った写真家のアーサー ライプジグまでも感染した。写真のキャプション
「ドイツはしかへの罹患を確認する家庭医。通常この病気の症状は軽微であり、幼児に害を及ぼさない」
「ジョナサン ジャフェがノミ アズレーに自分のコップを使わせているところ。ノミちゃんは、幼少期のうちにあえてドイツはしかにかかっておくことが目的で、このパーティーに参加したのだ」
「リンが、遊び友達のジョディー アズレーとノミ アズレーに自分の腕の斑点を指し示している。はしかの皮膚症状を誇らしく自慢している」
風疹をはしかと同じようなものだと思うのは日米に共通している。
英語ではしかはmeasles、風疹はgerman measles(ドイツはしか。あるいはrubellaとも)という。
日本では風疹は別名三日はしかという。はしかが治るのに1週間かかるとすると、風疹はせいぜい三日寝てれば治ってしまうことからこの名前がある。そう、かつては日本でもはしかや風疹は軽い病気だという認識だった。その名残が、病名に残っている。
ワクチンで”予防”してしまうことが果たしていいのかどうか。「幼少期にしっかりかかっておく」ことの重要性が、近年の研究で裏付けられつつある。
前に癌にかかりにくくなることを紹介したが、今回はそれ以外のメリットを紹介しよう。
『はしかとおたふく風邪と心血管系疾患の関連について』
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26122188/
はしかやおたふく風邪にかかっていると、動脈硬化性の心血管疾患で死亡するリスクが低い、という研究。
小さいときにちゃんとかかっておいたほうが、中高年になってから心筋梗塞や脳卒中で死ぬ可能性が低くなる、ということ。安易にワクチンで免疫をつけようとすることは、果たして長期的なメリットがあるのかどうか。ひとつ考える材料になると思う。